7月15日、本日、違憲性が指摘される安保関連法案が衆議院の平和特別委員会で強行採決されました。
わが国の安全保障政策の枠組みが大きく変わる法案の採決が、与党単独、強行採決の形で行われたことは本当に残念です。
中央の政治では、時に人々の合意を形成することの大切さが軽んじられているように思えてなりません。
私も長年、行政マンとして自衛官の同僚と一緒に仕事をしてきました。
自衛隊員は、服務にあたり
「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民の負託に応える」
という非常に重い宣誓を行います。
今日採決された法案が成立すれば、自衛隊には新しく厳しい任務が与えられことになります。
自衛隊や警察、消防や海保といった国民の安全のために危険と隣り合わせの仕事をする方々には、最高の名誉が保障されるべきです。
にも関わらず、その任務を定める法律案が多くの国民の理解と賛同を得られず、違憲性が指摘される中で採決されたことに私は、誠に残念でならず、納得がいきません。
法案への理解と賛同を得るために、本当に政府与党は十分な努力をしてきたのでしょうか。
報道機関に対する自民党若手議員の威圧発言を始めとして、そうは思えない出来事がこの法案審議の過程でいくつも出てきました。
この夏、私が志す地方政治と国政では、担うべき役割は異なります。
しかし、リーダーを志す人間として、最も大切なことを、この法案審議を通じてさらに強く感じました。
それは、より広く、より多くの人々の知恵を集め、合意を形成することこそが政治を進める上で最も大切なことだと言うことです。
政治も行政も、地域で生きる一人ひとりの幸せのためにあります。
東京の永田町や霞ヶ関と言った政治行政の現場にいると、ややもすると見えにくくなります。
この日々の暮らしの中にある課題の大切さこそ、今、私たちの政治に最も求められていることであり、
私がふるさと山形に帰り日々、生活する中で、一人の生活者として一番強く感じたことでもあります。
地方自治はより多くの人々の知恵と賛同こそが、地域の力を最大限引き出し、よりよい行政の姿を実現する。
私は、そう確信しています。
リーダーには誰よりも様々なことを学ぶ真摯な努力が求められると思います。
そして、誰よりも地域の人々の「知恵」と「思い」を吸い上げる存在でなければいけません。
本日の強行採決は、私が目指すべきリーダー像について様々ことを考えさせるものでした。
私はふるさと山形の地から、素晴らしい諸先輩が築かれた基礎の上に、地域と人々に根付いた力強い地方自治の新しい姿を発信していきたい。
そう思っています。
「政治は人々のためにあり、人々と共に進む政治を実現する。」
当たり前なのかもしれませんが、そんな一番基本にある、一番大切な姿勢を大事に、そして皆様と共に。
これから始まる夏の戦いにむけ、活動を続け歩んで参ります。
写真の「宣誓」は、石破茂防衛大臣時代に職員に対して配られたカードです。
東日本大震災の折に、大臣秘書官をしていた折も、一般市民となった今も、そして山形県防災士会会長としての活動を続ける今も。
この宣誓をいつも身に着け、自衛隊員の皆様の想いを胸に、私なりの日々、覚悟と決意を持って暮らしております。
「ふるさと山形を守る、ふるさと山形を守る責任」という想いの、私の決意と原点となった宣誓でもあります。
今夕は、美しい山形市内の夕陽を眺めながら。
ふるさと山形を守る想いをより一層、強く決意した次第です。
平成27(2015)年7月15日
梅津庸成