あの大震災から11年が過ぎました。
亡くなられた皆様、そして、その家族の皆様、被災され未だに苦しんでおられる皆様に、お悔やみとお見舞いを改めて申し上げます。
大地震と未曾有の大津波で愛する家族を失い、生活を失われた皆様の11年。心の痛みが少しでも癒される11年だっただろうか、そう思います。
今なお避難生活を余儀なくされている方々は3万8千人に及ぶと聞いています。山形県においても、避難してこられた方々がおられます。
堤防や道路が戻っても、コミュニティが失われてしまった地域には、なかなか元に戻ることが困難な地域もあります。十分な財政的措置で手当てし、帰還が果たせるよう、そして、避難者の孤独や孤立への手当て、心のケアなどの手当てが行われるよう、地方からも国には引き続き対応を求めていきたいと思います。
当時を思い起しています。
所属していた農林水産省で大臣として指揮を執られた鹿野道彦先生は、現場を大事にし、被災された方々の心を少しでも癒せるようにと、週末は必ず被災地に赴いておりました。放射能の影響を少しでも減らすことはできないかと、既に海外では一定の評価が下されており、役人がそれは・・という施策であっても、地元の皆さんの声を大事にして「やってみましょう」、と判断し実施しました。
政治・政策は常に現場の声とともにという鹿野先生の精神を忘れてはならないといつも心に刻んでいますが、わかっていてもなかなか実践できません。
鹿野先生には、地方選挙やご自身の地元も気になってはおられたと思いますが、まずは最も困難な生活を強いられている地域を第一にと、行動を続けられました。
鹿野先生は昨年鬼籍に入られましたが、その覚悟を少しでも持てるようになりたいと思います。
改めて、亡くなられた皆様への哀悼と、被災された皆様へのお見舞い、そして復旧・復興に向けて尽力してこられた皆様、支援をされた全ての皆様への敬意と感謝を申し上げます。